自称SSWモドキひでやんの妄言集2~中まで生焼け~

和歌山県在住。自称シンガーソングライター兼バンド「フレッカパンジー」のボーカル。食べてる時は幸せ。おなかがすくと不機嫌。音楽活動の告知及び天国と地獄が観覧車のようなペースで訪れる平凡な日々をひっそりとまとめる。

映画「包帯クラブ」

ひでやんですやん。(知らんがな)

今日は映画の話。



包帯クラブ


どこにでもいる冷めた女子高生・ワラは、病院で下手な関西弁の変人・ディノに出会う。
彼が思い付きでやった「人が辛いと思う場所に包帯を巻いて手当てをする」という行動を基に、ワラは友人のシオや浪人生ギモらと共に「包帯クラブ」という活動を立ち上げる。
様々な他人の痛みに触れながら、各々が自分の抱える痛みに向き合いはじめ…。


石原さとみと柳楽優也のW主演。
個人的にはベストオブ石原さとみ作品。


まずはワラ役の石原さとみ
最高です。ビジュアル面では、垢抜けないながらも美人であることに変わりない。
キャピキャピしない役柄だからこそ演技の底力が光ります。
この彼女を知っているので、昨今の活躍を見ても全く驚きません。
むしろ、またこんな映画で観てみたいです。


ディノ役の柳楽優也は「誰も知らない」で過大評価されてると言われがちですが、いやはや上手いんです。
表情やセリフの抑揚で、温度や匂いを伝えられる稀有な存在ではないかと。(いかんせんアクの強さは否めない)
下手な関西弁やリアクションがウザめではありますが、全てはラストシーンに向けた、長い長い助走。
久しぶりに鳥肌が立ちました。
素晴らしい俳優さんです。


脇を固める面々も、貫地谷しほり関めぐみ田中圭…今思えば割と豪華だなぁ、オイ。


原作は天童荒太。いつか読んでみたいと思いながら、未だ手を付けていない作家さん。
作風が重いのよ。(笑)


全体通して穏やかなトーンの作品。
故に最近の映画と比べてエンタメ性には欠けますが、その分当時の新進気鋭の若手達を使い、彼らが作品を理解・体現し、また撮り手も意図を持ってして演出し…売れる・ウケるより、良い作品を作ることに傾倒している。
まぁ、当時の時代背景や、最近の映画業界の懐事情もあるので、一概にどちらがいいかとは言えないが。


青春映画ではありますが、キャピキャピしてないし、観ると苦しくなる。
でも時々観たくなって、そしてまた苦しくなる。
そんな、確かな名作です。



…誰がドMやねん!!(笑)



今日の一曲

春夏秋冬/スガシカオ

"聞いていい? 僕は今 上手くやれていますか"

プロフェッショナルじゃないほうのヤツ。