小説「透明カメレオン」/道尾秀介
カメレオンといえば、やまとなでしこ。
ひでやんです。
今日は本の話。
小説「透明カメレオン」
魅惑の声を持つ深夜ラジオのメインパーソナリティ・桐谷恭太郎は、仕事終わりに行きつけのバー「if」で始発まで時間を潰す毎日。
常連客達と、いつも通りの変わらない時間を過ごしていたが、ある雨の夜に一人の若い女が店を訪れ「殺した…」と呟き、その日を境に彼らは平穏と引き換えにトラブルに巻き込まれていく…。
著者は道尾秀介。
「ラットマン」で知って「カラスの親指」がお気に入り(でもあと二冊ぐらいしか読んでない)
ストーリーテラーとしては素晴らしい才能をお持ちだと思いますが、最近東野圭吾を意識してか、逆に捻り過ぎな気もしないでもない。
内容は謎の女・三梶恵が「if」の面々に騙された事を逆手に、ある人物の殺害計画を手伝わせるという物語。
各章にて恭太郎、害虫駆除のおっさん、バーのママ、オカマ、仏具屋、お水の女と「if」の常連客が駆り出され、その中でそれぞれの抱える「痛みを伴う過去」が恭太郎の口から語られる。
やたらとライトなコミカルタッチでガッカリしていたら、最後の最後にそう落とすか!
やはりちょっと捻り過ぎというか、ひねくれ過ぎですよ、道尾さん(笑)
この小説のキーワードは「嘘」
日々生きていく中で
とりわけ社会の中では、時として嘘を吐かざるを得ない場合もある
たとえそれが誰かを傷付けようが
はたまた誰かの為の優しい嘘だろうが
嘘が嘘であることに変わりはない
その吐いた吐かれた嘘にでもすがらないと
やってられない時もあるのです
それが良いか悪いかは別にして
嘘を吐いたという自覚が
大切なことなのかなと
思ったりなんかしちゃったりして
と考えたところで
世間の皆さまはエイプリルフールを楽しみにしてますけど
それは、胸張って堂々と嘘を吐けるから?
毎日毎日嘘に辟易している身としては
1日ぐらい正直でいたいわ。
今日の一曲
RADIO/JUDY AND MARY
"声は電波にノッテ あなたの街に あたしの想いを届けに旅に出る"
出だしのYUKIの「キューン」が至高。
異論は認めない。