映画「ムーンライトマイル」
ひでやんです。
今日は映画の話。
「ムーンライトマイル」
発砲事件に巻き込まれ、結婚式の3日前に婚約者を亡くしたジョー。
彼女の両親・ベンとジョージョーは、ジョーと共に暮らし接することで娘を失った悲しみから脱け出そうとしていた。
しかし、事件についてジョーにはどうしても彼等に言い出せずにいる事があった。
そんなある日、ジョーは郵便局員のバーティーという女性と知り合い、二人は自然と惹かれ合うが…。
題名の「ムーンライトマイル」とは、ローリングストーンズの曲の事です。
この曲を筆頭に、70年代の洋楽が随所に散りばめられていて、シーンに応じてそれなりの演出効果を発揮しています。
さて、ストーリーはというと…
一夜にして悲劇の花婿となったジョーと、義理の両親との「娘を亡くした生活」が始まる。
父・ベンは新しい仕事のパートナーに義理の息子を選び、それを通じて娘とは成し得なかった良き親子関係を築くことで、一見前向きに悲しみを振り切ろうとする。
対して母・ジョージョーは、周囲の同情や憐憫を否定し遠ざける事で悲しみを忘れようとする。
そんな二人の間で「理想の娘婿」になろうとするも、実は事件の前に破局していた事実を言い出せないジョー。
そこに現れたバーティー。
彼女もまた戦争で恋人を失い、その悲しみを抱えたまま彼の残したバーから離れられずにいる。
互いの境遇を重ね惹かれ合うも、ジョーの初仕事は「とあるバーの地上げ」。
…よくある話ではある。
ただ、ジェイク・ギレンホール、ダスティン・ホフマン、スーザン・サランドンらの名優達が卒なくこなす為、水準以上のヒューマンドラマに仕上がっている。
しかし、MVPはバーティー役のエレン・ポンペオである。
異論は認めない。
女性の濡れ髪というフェチに芽生えたのも、ひとえに彼女とこの映画のせいである。
登場人物全員がキャラ立ち出来ていて、セリフ回しや映像演出も秀逸。
特に
「君の事をもっと知りたいのに、君は60%しか心を開かない。残りの40%が大事なのに。」
というジョーのセリフがお気に入りです。
年に一度は観るけど、未だに飽きない名作です。
今日の一曲
月光/鬼束ちひろ
"こんな思いじゃ どこにも居場所なんてない"
月に貴賤はない。